愛媛県と広島県の間、瀬戸内海の島々を渡るようにたくさんの橋が連なるしまなみ海道。
今年の暖冬を楽しむように、愛媛在中のわたしは友人と二人でぶらっとしまなみ日帰り旅行をしてきました。
日本総鎮守の神社と行列必至の海鮮グルメ店がある大三島
今日の計画はしまなみの3つの島を楽しむこと。
ひとまずは愛媛・今治市側から出発して3つ目の島・大三島を目指します。なぜなら、大三島に美味しい海鮮丼が食べられるお店があるから。お昼前には到着したい。
10時30分には大三島の大山祇神社へ到着。
創建は約2600年前という全国の大山祇神社、三島神社、山神社の総本社。
古事記や日本書紀にも出てくる神社で、山の神様であり、海の神様、戦いの神様です。
源義経や頼朝などの歴史上の有名な武将たちが戦勝祈願に訪れています。
快晴の日差しが気持ち良い中、早速参拝。
参道には、木々の間から差し込む光がカーテンみたいにキラキラと光っています。
◆大山祇神社
住所:今治市大三島町宮浦3327
電話:0897-82-0032
※駐車場スペース:鳥居脇に13台分あり
ランチのお店は「大漁」大山祇神社の目の前にあります。大人気で行列が絶えないこのお店、開店が11時30分。
開店前に到着して大山祇神社への参拝の前に、まずはお店の前にあるウェイティングボードに名前を記入しておくとちょうど良いタイミングで参拝後ご飯タイムにできます。
魚中心の単品料理も驚くほど種類が豊富です。
一番人気は海鮮丼の「全部のせ丼」(1,680円)瀬戸内海の新鮮な魚介類が、これでもかってくらいにのっています。どのお魚も新鮮でプリプリ。たまにプチっとするとびっ子もたまりません。
◆お食事処 大漁
住所:愛媛県今治市大三島町宮浦5507-1
電話:0897-82-1725
定休日:土曜日・日曜日
予約不可(ウエイティングボードのみ)
駐車スペースなし
大好きな人と訪れたい!幸せな空間が広がる絶景オンパレードの島
さてさて、お腹がパンパンになったら、お隣の島「生口島」へ。
絶景ロードなしまなみ海道。ドライブだけでも気持ち良いです。大三島から生口島へ渡る橋「多々良大橋」がとっても綺麗。
渡ったところで、橋をゆっくり見たくてウロウロしていると、気付くと周りはレモンだらけ!レモンの爽やかな香りに包まれていました。
国産レモンの発祥地は生口島。たくさんのレモン畑が広がります。
レモン畑の合間にあったのは、レモンのベンチ。多々良大橋がこんなに見渡せて、瀬戸内海の水面が綺麗なうえに、レモンの実がかわいい。この景色だけで大興奮な二人でした。
そして、今回の旅でどうしても行きたかった場所、それは「耕三寺」。浄土真宗本願寺派の仏教寺院ですが、寺全体が博物館・宗教テーマパークになっています。建立されたのは大阪の元実業家で初代住職の耕三寺耕三さんで、母への感謝の思いを込めて、母の故郷である生口島に菩提寺として建立されたそうです。その為、「母の寺」とも呼ばれています。
こちらの境内には四天王寺・法隆寺・平等院鳳凰堂をはじめとする日本各地の代表的寺院建築を模して作らせたという堂塔が建ち並び、そのうちの15棟が国の登録有形文化財に指定されています。
山門からド派手。奈良法隆寺の西院伽羅を原型としています。
五重塔や礼拝堂を通り過ぎて、階段を上がっていくと、大迫力の考養門!
迫力に気押されて、思わず階段からのけぞって落ちそうになりました。そのくらいのインパクト。
言うに及びませんが、日光東照宮の陽明門を模しています。私は陽明門を見たことがないのですが、叫んでしまうくらいの感動でした。
この門の印象から地元では「西日光の耕三寺」と呼ばれています。
門を通るといよいよ本堂です。
登録有形文化財の本堂。こちらは平等院鳳凰堂を原型としています。平日だったので混雑もなく、人はまばら。開放してくれているので、映画っぽく写真が撮れます。
そんな見どころ満点の耕三寺。更に奥にいくと、エレベーターがあり、その上には最近しまなみ海道で大人気の映えスポットがあります。
それがこちらの「未来心の丘」。広大な敷地いっぱいに広がる真っ白な大理石の庭園は、彫刻家・杭谷一東さんが制作。なんと全てイタリア・カッラーラで採掘しコンテナ船で運んできたそうです。想像しただけで気が遠くなりますよね・・・。お寺からエレベーターを降りたらもう真っ白の大理石の世界でした。
まるでヨーロッパ。エレベーター降りたらヨーロッパ。石真っ白。
すべて触ったり、座ったりしてもOKなんです。ただ見て楽しむだけでなく、実際に肌で触れて遊んで、思い思いの想像をふくらませてもらえたら、というのが彫刻家の杭谷さんの願いなのだそうです。
道もモニュメントも全て画になる未来心の丘。
訪れた人みんな思い思いの場所で、友人や家族、恋人と写真撮っていて楽しそうです。ウエディングフォトでも人気の場所になっていて、幸せな場所となっています。
耕三寺も未来心の丘も、まさに家族に感謝し、家族と楽しく過ごす、そんな場所になっていると感じます。優しい気持ちになれる場所ですね。
◆潮聲山 耕三寺/耕三寺博物館/未来心の丘
住所:広島県尾道市瀬戸田町瀬戸田553-2
電話:0845-27-0800
入館料:大人1,400円、大学生・高校生1,000円、中学生以下無料
※駐車場スペース:80台分あり
ほっこりして生口島を後にします。いよいよ今日予定の最後の島へと出発!
(生口島のポストはレモン色!)
「建築を消そう」そんな驚きの試みの展望台がある島
最後の島は大島です。いい感じに日も落ちてきました。大島の亀老山展望台にやってきました。
ここは、隈研吾さんが設計したパノラマ展望台ブリッジです。
360度見渡せる大パノラマで、景色が邪魔されないように「建物を消そう」と言う試みで設計されています。ですので、建物が中に沈んだような設計になっていて、展望台が広い階段で伸びるような設計です。そんな近未来的な建物が山の上にあると言うのも不思議で、建物も絶景も一見の価値あり!です。
瀬戸内海と来島海峡大橋を望むこのスポットが一番しまなみ海道が綺麗に見えるのでは?!とおすすめのスポットです。夕日が瀬戸内海に沈む景色も絶景なので、ぜひ訪れてみてください。
◆亀老山展望公園
住所:愛媛県今治市吉海町南浦487-4
電話:0897-84-2111(今治市役所 吉海支所 住民サービス課)
駐車スペース:普通車18台/大型車6台
おわりに
今治方面ではJR予讃線「今治駅」、尾道市方面からはJR山陽本線の「尾道駅」がしまなみ海道のゲートウェイ的な役割を果たしています。春には電動アシスト機能付きの自転車をレンタルして橋をサイクリングも良いですし、梅や桜の名所も多く各島全体がピンク色に華やぎます。グルメも絶景も日帰りで十分楽しめるので、近くにきた際は足を延ばしてみてはいかがでしょうか。