この数年ほとんどスノーボードやスキーに行くことがなくなりました。しかし雪山には、何度も何度も訪れています。「雪山登山」という方向へ、冬の楽しみ方が変わったのです。

ここ5年くらい、1ヶ月に3座以上。12月〜3月の冬季だけで、毎年12座以上、雪山へ登りに行っています。

雪山登山というと、一般的には危険なイメージかもしれません。しかし、ちゃんと準備をすれば、必ずしも危ないものではなく、取って代わるものがないほど、好奇心が満たされるアクティビティです。

冬の大文字山で知った雪山の魅力

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私が初めて登った雪山は、京都市大文字山。毎年お盆に"大文字焼き"が行われる山として有名です。当時、大学生だった私は、大文字山の麓にある銀閣寺の周辺に住んでいました。

アルバイトの日だったのですが、その日は大雪で急遽お休みになり、何をしようか悩みあぐねていたところ、何を思ったか裏手にある「大文字山」へ登ることにしたのです。IMG_1034.JPG 2.34 MB
いつも軽ハイキングを楽しんでいるお山でしたが、冬は初めて。見慣れたはずの道も、雪で真っ白に覆われると、まるで別世界のように違ったことを今でも覚えています。

雪山通いに明け暮れた、学生時代の終わり

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大文字山に登ったことで、すっかり雪山登山の虜になった私は、京都周辺の山々を巡りました。京都北西の愛宕山や、北東の比叡山、時には京都・滋賀県境にあたる比良山地まで通ったこともしばしば。

積雪量が多いと、雪山登山はかなりの体力を消耗するので、学生らしい泥くさい思い出も多いですが、それでもあのとき見た絶景が、臨場感たっぷりで胸に焼き付いていますIMG_20170125_125343.jpg 1.68 MB
・杉の大樹が凍りつき、幻想的な愛宕山山頂。

・真っ青な空と、雪景色の対比が、この上なく美しい武奈ヶ岳。
・琵琶湖を見渡す、爽快な蛇谷ヶ峰。

など、現在山岳旅ライターとして活動する、私の原点と言える、宝物のような思い出たちです。

心の支えになってくれる、素晴らしい趣味となった!

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雪山へ訪れるたび、登った者しか見られない一期一会の風景に出会い、降雪すれば真っ先に雪山へ駆けつけている自分がいました。

新卒で入った体育会系の会社でしごかれて、会社に行く気力が湧かず、欠勤して金剛山へ登りに行ったことも、今となっては懐かしい思い出です(笑)どんなに辛い時でも、いつも素直な自分でいられる、ストレートに感動できる雪山は、私の心の支えになってくれました。
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大学時代からの親友を雪山の世界に誘ってからは、中部・関西地方を中心として、50座以上の雪山を巡っています。その度に、心かき立てられ、日々仕事をする上でも、さまざまなインスピレーションを得ています。


雪山登山から派生する旅へ

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雪山登山自体への魅力に取り憑かれて、色々な山へ通っているのですが、最近は単にアクティビティを楽しむだけでなく、そこから旅へと繋げられるのが面白いところだと、実感するようになりました。
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一番分かりやすいのが温泉です。雪山で冷え切った手先足先を温めるため、下山後はよく温泉へ向かいます。登山口の近くには、地元の知る人ぞ知る穴場な温泉施設があったりします。

例えば、奈良県の明神平へ登ったときには、帰りに「やはた温泉」に立ち寄りました。浴槽が古代檜で作られており、木の香りとスベスベとした泉質にも癒され、大いにリフレッシュしたのは最高の思い出です。
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また愛知へ帰る間際、四日市名物のトンテキや、工場夜景を楽しみ、大満足の雪山登山旅行となりました。閉ざされた過酷な登山と、自分を甘やかせるだけ甘やかす登山後の旅行。

どうやっても相容れないのですが、まるでサウナと水風呂のように、病みつきになる中毒性があるのです。そんないささかマニアックで、変人的な旅のスタイルを、今日もまた楽しんでいます。
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旅行もより個別化している時代。王道よりも、より尖った方角へ。せっかくの人生、行く場所だけでなく、さまざまな楽しみ方の選択肢も、大事にしていきたいものですね。