私が学生時代から楽しんでいる自転車旅。今でも時間を見つけては、日本各地へ足を伸ばしていますが、自分の周りには同じような旅を楽しむ人を、それほど見かけません。

けれど、どうしたって魅力に富んだこの旅スタイル。
IMG_4724.JPG 508.22 KB・どこまでも続く自然と対峙する感覚
・苦労を乗り越えた先に出会う絶景
・自転車のスピード感だからこその旅先での発見
・自分の足でたどり着いたからこその美味いご飯

「そんな自転車旅の魅力を、どうしたらもっとたくさんの人に届けられるだろう?」そんな思いで、記事執筆に精を出していますが、たくさんの人に理解してもらうには限界を感じています。

▼記事はこちら

https://hokkaido-labo.com/area/all/roadbike-trip
私の人生を変えてくれた!北海道・自転車旅の魅力を振り返る
1.初・北海道自転車旅は、学生時代の最高の思い出 北海道自転車旅 1100km ルート 小樽〜札幌〜岩見沢〜富良野〜旭川 北見〜網走〜屈斜路湖〜釧路〜帯広 札幌〜千歳〜支笏湖・洞爺湖〜室蘭〜苫小牧 私が初めて、自転車で北海道を走ったのは、大学4年生の夏。社会人になる前、最後と言えるフリーな時間を使って、およそ1100kmほど北海道の内陸をぐるりと一周しました。 2016年は、北海道へ3回も台風が上陸した、観測史上初めての年。出発前の天気予報もすこぶる悪かったのですが、結局全ての日で雨を回避しながら走破することができました。 初めての北海道はビギナーズラック感が強く、学生らしい常にギリギリの旅でしたが、それゆえに、最高に充実した時間で、私の自転車人生へ大きく影響を与えてくれたのは間違いありません。 まず強烈に思い出に残ったのは、本州で出会うことのできない大スケールのフィールドです。果てしなくのどかで、どこまでも広がる地平線と道。ペダルを踏めば踏むほど、スピードが上がり、走る喜びが感じられます。 逆に言えば、終わりのない道の上では、ペダルを漕ぎ続けるしかありません。自由と引き換えに、試練を与えられた、まるで”試される大地”とでもいう表現が適当でしょうか。 日常から離れた大自然の中、自転車で走ることに没頭する時間は、ひたすら感動と気持ちよさに富んでいました。 そして同じく印象的だったのは、二輪乗り同士のコミュニケーションです。追い越して行く、または反対車線ですれ違う、バイクのライダーから手を振られたり、「頑張れ!」とガッツポーズをもらうことも! なお北海道には、ライダーハウスと呼ばれる二輪乗り向け格安宿が点在しており、泊まるたびに一期一会の出会いがあったのも、旅のアクセントになりました。 “二輪で旅する者同士、みんな友達で、みんな仲間”とでも言うようなツーリング文化が北海道には根付いており、この緩やかな輪がとても居心地良かったのを覚えています。 およそ2週間ほどの旅でしたが、終わってみれば本当にあっという間でした。北海道から帰ってきて3日後、ふと込み上げる旅の感動や、自転車で走っている感覚を思い出しては、すでに再訪へと思いを馳せている自分がいました。
hokkaido-labo.com
そんな中、SNSでつながっている漫画家の星井さえこさんが、とんでもなく素晴らしい本「おりたたみ自転車はじめました」を出してくれたので、今回少しだけ紹介してみたいと思います。

この本を読めば、自転車旅が意外とハードルの低いこと、いろいろな楽しみ方があるのを分かってもらえるはず。

「自転車旅の素晴らしさを布教するのに、こんな教本待っていた・・・!」そんな感覚です(笑)そして191Pのフルカラーで、税込1540円。かねてからのファンからしたら即買いでした。

1.旅の臨場感

さえこさんの漫画で、まず第一に惹かれるポイントが、作品から伝わってくる「旅の臨場感」。時々、初めて会う人に「自転車旅ってどんな感じなの!?」と聞かれた時、私がいつも見せるのが、このさえこさんが描いた下のイラストです。
ookiie.png 1.12 MBillustration by ♯チャリと来た。| 電車+自転車で楽しむ自転車輪行旅のすすめ!!

船旅、輪行、旅先でのグルメ、絶景。そしてそれらに思い馳せる時間など・・・。「あぁ、良いなぁ、旅をしたいなぁ」と、旅情高まるシーンが見事に一枚のイラストにまとめられています。

これは、さえこさんの運営するWebサイト「♯チャリと来た。| 電車+自転車で楽しむ自転車輪行旅のすすめ!! 」に載っているイラストですが、簡単に言えば、今回このイラストがそのまま一冊の本になった。そんな感じです。
IMG_8359.JPG 7.41 MB作中ではサイクリストの聖地「しまなみ海道」も登場。自転車ならではの目線で、流れるような旅先の風景も魅力です。

さえこさんの画力と、現地での面白おかしいエピソード。まるで自分が主人公になって自転車を漕いでいるような臨場感を味わえます。





2.初心者に優しい 

次の魅力は、初心者の人にも非常にやさしいということ。 自転車旅というと、金銭的・体力的なハードルがあり、なかなか踏み出しにくいのも事実。

しかしながら、さえこさんの描く作品は、そのハードルを取り払い、「自転車旅を始めてみようかな?」という思いにさせてくれます。
c2.png 2.44 MBillustration by ♯チャリと来た。| 電車+自転車で楽しむ自転車輪行旅のすすめ!!

例えば、自転車旅に欠かせない「輪行」。読みやすい説明と、わかりやすいイラストで、頭にすんなりと入ってきます。

輪行を使った旅であれば、体力面の心配要らず、お手軽に旅の可能性を広げてくれますよ。
IMG_8366.JPG 9.71 MB作中では、「荒川河川敷」「井の頭恩賜公園」が登場。なんということのない場所でも、自転車で訪れれば、非日常な旅になると気づかせてくれる章でした。東京在住の方には、特に参考になるのでは?
IMG_9642.JPG 5.09 MB私も名古屋を起点として、数々輪行しながら旅を楽しんでますので、ご参考まで。旅の内容にも拠りますが、体力に不安があってもいろんなところへ行けます。

【例】
・中津川(岐阜)まで輪行し、付知峡・妻籠馬籠へ
・青春18切符&輪行で春の京都へ花見旅
・豊橋(愛知)まで輪行して、渥美半島一周や浜名湖一周
・敦賀(福井)まで輪行し、越前大野から郡上八幡へ









3.ストーリーの面白さ

これは個人的な趣味の話ですが、ストーリーが本当に面白いです!自転車旅で得られる、旅先での細かな気づきが、物語の随所に散りばめられ、「わかるわかる!」とか、クスッと笑いながらとか、一人でリアクションを取っていました(笑)。

09.png 2.57 MBillustration by ♯チャリと来た。| 電車+自転車で楽しむ自転車輪行旅のすすめ!! 

とりとめのない話でも、一つ一つ時系列や描写を丁寧に行っている作品。だからこそ自転車旅のディープな魅力までわかってもらえる、奥深さも備えているのです。







最後に

「おりたたみ自転車はじめました」は、自転車旅の入門本として一冊必携の名作ですが、まずはWebサイトから覗いてみてください!可愛いイラストとテンポの良い漫画に、きっと引き込まれるはず。

まずは香川うどん旅からがオススメ!
チャリと電車で! うどん屋さん巡りin香川-1 | ♯チャリと来た。

ちなみに、ロードバイク・クロスバイクにしか乗っていない私も、さえこさんが乗っているような小径車が欲しくなっている今日この頃。自転車にカメラにいくら散財するのやら・・・(笑)

終わり

▼サイトはこちらです。

▼本の詳細はこちらから。