JALふるさとアンバサダー香川担当の金川です。
瀬戸内海の美しさに魅了されて、ゆかりのない香川に移り住みました。

今回ご紹介するのは香川県 琴平町。
「こんぴらさん」の名で親しまれている、金刀比羅宮のある町です。
琴平の方々が教えてくれる町の魅力に、好奇心をくすぐられ、気がつくと何度も足を運んでいました。

そんな琴平の魅力をご紹介します!

役者の息づかいが聞こえる芝居小屋
【旧金毘羅大芝居(金丸座)】

「金丸座」の名で親しまれる、現存する日本最古の芝居小屋。
2024年4月に「四国こんぴら歌舞伎大芝居」が、5年ぶりに開催されました。
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観客の楽しげな声があふれ、会場は活気に満ちています。

金丸座2.JPG 1.02 MBさっそく鼠木戸(ねずみきど) という、大人がしゃがんでやっと通れるくらい小さな入り口をくぐり抜けると...

タイムスリップしたかのような独特な世界観に圧倒され、しばし放心状態に。
するとすぐさま、かすり着物姿のお茶子さんが、手際よく座席まで案内してくれました。

金丸座3.JPG 2.22 MBまず驚くのが、舞台との距離の近さ。
舞台が始まると、役者さんが観客席の間を歩いたりと、その息づかいも感じることができます。

場面の転換でゴロゴロと音を立てて回る「廻り舞台」などの装置は、すべて人力!
琴平町のボランティアの方々が、一丸となってこんぴら歌舞伎を支えているのです。
金丸座4.jpg 3.18 MB奈落の廻り舞台の仕掛け

また公演期間外には、この芝居小屋を見学することができます。
役者目線で花道を歩いたり、ガイドさんによる解説を聞きながら舞台裏をのぞくと、驚きがたくさん!
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ご存知でしたか?
「旧金毘羅大芝居(金丸座)」の座紋である佐伯鶴の丸と、JALの鶴丸がそっくりなのです。
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そんなご縁から生まれたJALオリジナルのポーチ。
春のこんぴら歌舞伎に合わせて、琴平の染匠 吉野屋さんに作っていただきました。
裏面にはJAL鶴丸のロゴも。
金丸座7.jpg 2.08 MBこんぴら歌舞伎の開催期間に販売。現在は販売終了。

聞くまえと、聞いたあと
琴平の町が全くちがったものに見える、池さんの話
【五人百姓 池商店】

池さんとは、金刀比羅宮の参道にある老舗の飴店「五人百姓 池商店」28代目の池龍太郎さんのこと。

「人生で何度も訪れたくなる町」を目指して、歴史や町の魅力を伝える活動をされています。
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おすすめなのが、池さんによる「人に話したくなる琴平学」という体験コンテンツ。
事前予約制で、町の歴史やこんぴらさんにまつわるストーリーを教えてくれます。
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池さんが語るストーリーに引き込まれ、琴平の町がさらに好きになります。

その昔、金刀比羅宮の御祭神にお供して琴平へやってきた5つの家、それが五人百姓。
先祖代々、金刀比羅宮の神事のお手伝いをしてきた功労が称えられて、境内で商売をすることが許されているのです。
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そして古くから、五人百姓が手作りしている「こんぴら名物 加美代飴」
加美代(かみよ)とは神代(かみよ)、つまり神様の代わりの飴。
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付属の小づちで飴を砕き、ご利益をみんなにおすそ分けする、という意味が込められています。
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日持ちする飴をつくったのは、旅人が瀬戸内海を越えて、遠くまで持って帰れるように。

これも全部、池さんに教えてもらった話。
「ねぇ、知ってる?」ときっと誰かに話したくなるはず。

琴平の町に華を添える「のぼり」
【染匠 吉野屋】

琴平の春の風物詩「四国こんぴら歌舞伎大芝居」
町には色鮮やかな「のぼり」が並び、全国からやってくる歌舞伎ファンを迎えてくれます。
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この「のぼり」を作るのは、琴平町の「染匠 吉野屋」
香川県の伝統的工芸「讃岐のり染」という手法で、すべて手作業で作られています。
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デザインや配色は、春の琴平の風景に調和するように考えている。そう教えてくれたのは、染匠 吉野屋4代目の大野篤彦さん。
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「讃岐のり染」は色付けする時に、色と色のさかい目に「のり」を置きます。
「のり」はもち粉、食塩、石灰、ぬかを混ぜ合わせて作られたもの。
吉野屋4.jpg 2.78 MB黄色いのが「のり」

のりを置いた部分は染料を弾くので、きれいに色を染め分けることができるのです。

そんな染匠 吉野屋が手がけるKONBAG(コンバッグ)
名前の由来は“こん”ぴら大芝居 のぼり“バッグ
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「伝統芸能と伝統工芸を身近に感じてもらいたい」という思いで作られたこのバッグは、すべて一点もの。
手に取ってみると、デザインや色の染め分けの繊細さに驚きます!
心が華やぐ、お気に入りのデザインを探してみてください。

和田邦坊さんのデザイン
【灸まん】

琴平の町を歩いていると、いたるところに「灸まん」の文字が!
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そう、琴平のお土産といえば、灸まん。
お灸の形のおまんじゅうです。
灸まん2.jpeg 119.13 KBこんぴらさんの参拝の疲れを癒す、やさしい甘さ。
そして、何より気になるのが、そのデザイン!
渋い栗色の包装紙に、インパクトのある「灸まん」の文字。
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そんな灸まんをプロデュースしたのが「香川をデザインした男」と呼ばれる和田邦坊さん。
灸まん4.jpeg 171.15 KB琴平町出身の和田邦坊さん(1899-1992)は、今でいうマルチクリエイター。
画家であり、時事漫画家、小説家、教員、商業プロデューサー、と多岐にわたり活躍をした方です。

この船成金の風刺画を見たことのある人も多いのでは?
灸まん5.jpeg 154.74 KBそんな和田邦坊さんは、灸まんの商品開発だけでなく、店舗のデザイン、広告・宣伝の仕方まで、すべてをプロデュースしたそう。
灸まん6.JPG 330.52 KB灸まん本舗石段や

和田邦坊さんのこだわりのつまった「灸まん本舗石段や」は、こんぴらさんの参道口にあり、内装や商品のデザインを眺めながら、ひと息つくことができます。
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他にも和田邦坊さんがプロデュースした香川のお土産がたくさんあると教えてもらい「え、あれも?これも?」と驚きました!

気になりませんか?そんな方はぜひ「灸まん美術館」へ。
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785段の石段を駆け抜ける
こんぴら石段マラソン

金刀比羅宮の785段の石段を登り、御本宮で折り返す!という健脚を祈願する大会が、10月に行われました。
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序盤から、足がパンパンになるわ、息が上がるわ…
なぜエントリーしてしまったのだろう、とうっすら思い始めた瞬間…
参道からの「がんばれ!」の声援に、突然みなぎるパワー。
ゴールした瞬間の言い表せない達成感は、体験する価値ありです!

足を運ぶたびに、発見のある琴平の町。
ぜひ足を運んでみてください。


▶︎琴平町観光協会
    https://www.kotohirakankou.jp/

▶︎旧金毘羅大芝居(金丸座)
住所        :香川県仲多度郡琴平町1241
開館時間:9:00~17:00
休館日    :年中無休(公演開催時を除く)

▶︎五人百姓 池商店
    https://www.ikesyouten.com

▶︎染匠 吉野屋
    http://kotohirayoshinoya.jp/

▶︎灸まん本舗石段や
    https://kyuman.co.jp

▶︎灸まん美術館/和田邦坊画業館
    https://kyuman.art