ゴールデンウイークが開けた週から2週間、過ごしやすい季節になったので(というより寒暖差が激しくてついていけませんが)、俄然外出の機会が増えました。
屋内でYOGAに費やしていた時間をお出かけに充てるようになり、「浴びるように」たくさんの花に出会いました。
私の旅スタイルは、次々と場所をめぐるというよりは、一か所にとどまって時間の経過で変化するその場所の景色を気が済むまで眺める、という気ままなものです。そんな1日1か所花めぐりをしたなかで、4か所の花をご紹介させてください。
ただし、その中で1か所は「紀尾井町」のバラ園です。以前更新したブログを誤って削除してしまい、凹んでいます。気を取り直して、動画ではなく抜粋した写真だけこちらに寄せていただきます。
1.
東京ミッドタウン六本木~さくら通りのあじさい~
春には桜並木が人気で、都心部にありながら広々とした芝生や木立が広がる場所に、あじさいが咲いていました。しかも桜並木よりも長い道のりに株が並んでいます。通りの名前、替えたら?と思うくらいの規模で咲いていたので意外でした。5月下旬にさしかかり、思えばこの季節に六本木のミッドタウンに来たことがなかったので認識していなかったのです。
ゴールデンウィークを挟んで4月21日から5月28日にかけ、「ミッドタウン・オープンパーク」というイベントを開催しています。この時期不運なことに週末ごとに雨模様でなかなか外出ままならない、という都民にとって、お天気が良い休日というのは限られていました。
平日の夕方に訪れましたので、くつろぐ人も散歩する人も少なく、とても都会の真ん中とは思えない静けさと空間占有率です。芝生の公園から続く「さくら通り」にはアジサイが満開間近でした。アジサイカラーのグラデーションが大好きです。とても心が落ち着きます。
2.
日比谷公園~バラ園とゆり園~
以前のブログでは日比谷公園にてネモフィラとチューリップが満開の様子をお伝えしました。
季節が廻り、広大な公園のあちこちにバラが満開の時期です。
広大な敷地の公園内を隅々まで歩いて初めて「ゆり園」があることに気づきました。
カトリックの学校に通っていたので、ユリの花を見ると聖母マリアを思い出します。
5月はマリア様の月とされ、学園ではユリの花をささげてミサを行っていました。その時に歌っていた聖歌の歌詞が「五月はマリア様の月」というフレーズから始まります。
ユリの花が群れになって咲いている風景をあまり見たことがありませんでしたが、満開のマニフィークを見ていると、そこがとても神聖な域のような気持になって手を合わせたくなりました。
さて、日比谷公園のバラは噴水のあたりが人目に触れる人気の場所です。けれど、皇居に近い公園の北方面に歩いていくと、そこには鮮やかな色どりのバラたちがひしめき合うように咲いていました。
ベンチに座ってバラの芳しい香りをずっと体に纏っていたかったです。
日比谷公園は江戸時代に「日比谷入江」という海だった場所です。
神田山(現在の東京ドーム~神田駅にかけての台地)を切り崩して、徳川家康の時代に埋め立てられました。当時は大名屋敷が建つ場所を、明治維新以降公園として整備された経緯があります。
ですので、江戸城の石垣や日本庭園が残された場所があり、石垣の上に登って公園の全景を見渡せる場所へ行きました。
公園の東側には「東京ミッドタウン日比谷」があります。
夕方にかけて黄昏時を過ごすためにビルの6階のテラスへ移動開始しました。
写真の噴水左手奥がミッドタウン日比谷です。木立の向こうに少しくびれたデザインが特徴です。
そこにはレストランやワークスペースがあり、テラスでお仕事をする人もいらっしゃいました。
なんて贅沢な空間でお仕事をしているのでしょう。屋内のワークスペースはその名も「Work Space」です。
夜はQ CAFEで食事をしましたが、花の話題から反れるので食レポは割愛します。
左:ロイヤルガーデンサラダ”グルマン”. 右:マッシュルームとトリュフオイルのピザ
美味しかったです!
18:30過ぎに日没を迎えます。写真左手の皇居や内堀は暗闇に沈み、奥の大手町のビル群からは煌々とした明かりが漏れ出す時間です。
この日は曇りでしたので夕陽を拝むことはかないませんでした。その代わりに、暗がりの皇居と都会の街明かりの対比が一望にできるパノラマビューを静かに眺めていました。
3.東京ガーデンテラス紀尾井町~赤坂プリンスクラシックハウスのバラの庭園~
誤ってブログを削除してしまったバラ園です。
5月28日までKIOI ROSE WEEKと称したバラのイベントを行っています。
@-- さんのブログに紹介され、宮城には鹿のきょうだいがいることをこのブログで発見しました。
4.
深川花手水~門前仲町~
よく散歩をする門前仲町で前回大好評だったイベントがまたやってきました。
神社仏閣のみならず、門前仲町の商店街からも参加があり、全部めぐるのは楽しいと思います。
私は花手水だけを最短どのくらいで廻れるかを検証したくて、まるでスタンプラリーのように足早に歩きました。1時間半以内で回れそうです。「回れそう」というのも、1か所は夕方早々に閉店しており、花手水が店先に出ていなかったからです。
もっと手水鉢の周辺情景のわかる写真も「鬼のように」たくさん撮ったのですが、動画にしたものをInstagramのリールに載せましたのでご参照いただければ幸いです。
アカウント名:timaranaka2023
深川花手水 2023春
2023年5月19日(金)~28日(日)
実施会場
■寺社仏閣の会場■
富岡八幡宮(富岡1-20-3)
深川不動堂(富岡1-17-13)
永代寺(富岡1-15-1)
■観光案内所■
深川東京モダン館(門前仲町1-19-15)
■その他の会場■
みなとや(門前仲町2-4-9)
門仲銘茶 石﨑園(富岡1-10-10)
鬼頭酒店(富岡1-8-13)
其角せんべい(富岡1-14-7)
門前茶屋 (富岡1-5-1)
美食酒彩 卯月(門前仲町2-9-5)
深川宿 富岡八幡店(富岡1-23-11 富岡八幡宮境内)
深川めし 八郎右衛門(牡丹3-30-1)
門前仲町 酔月(富岡1-5-1)
深川伊勢屋(富岡1-8-12)
ハナトシ花園(富岡1-5-1)
神社仏閣では「花手水」の特別御朱印もいただけます。
富岡八幡宮は社務所が閉まっている時間にお参りしたため、御朱印をいただくことはできませんでした。
夕方なので参拝客も少ない境内
富岡八幡宮の門前に気になるお店がありました。
季華(KIKA)
店内に入ってすぐ、かわいい御朱印帳を発見しました。機械で木の板を掘り、模様を出しているものと、染の職人さんが制作した御朱印帳(七福神と書いてある左の並び)とがありました。東京無地染の伝統工芸士・近藤良治氏の作品です。
ちょうど店内に来ていらっしゃったので立ち話をさせていただきました。話が盛り上がるうちに、近藤さんが染めた手ぬぐいが欲しいと、購入を決めました。(ブログの最後に写真を載せました)
近藤さんが染めたストールです。グラデーションが絶句の美しさです。オーガニックコットンなので、洗濯機より手もみ洗いが良いそうです。色落ちもしません、とのこと。店頭に出すとすぐに外国人の参拝客の目に留まり、売れていくそうです。大判のストールではありますが、パレオのように水着の上にワンピースのように纏わせて使えそうなサイズです。一目ぼれではありましたが、伝統工芸の価格は私のお小遣いでは買えませんでした(涙)。
近藤さんは本来、正絹着物を染めているのですが、染の作品を多くの人に届けたいとの思いで、他にも手ぬぐいや浴衣生地を店舗に陳列していらっしゃいました。
9名の職人さんとお店のオーナーさんの絆が強く、オーダーメイドや工房見学、体験もこの店舗を通して要相談で可能とのことでした。
富岡八幡宮の境内には神輿が飾られています。
神輿の鳳凰・狛犬の目にはにダイヤモンドが埋め込まれているそうですが、ガラス越しでは確認できませんでした。
鳳凰の胸 ダイヤモンド 7カラット
鳳凰の目 ダイヤモンド 4カラット 1対
狛犬の目 ダイヤモンド 3カラット 2対 (左右)
小鳥の目 ダイヤモンド 1カラット 4対 (左右前後)
屋根は、純金 24kg その他 プラチナ、銀、宝石多数使用
(出典)
というのですが、そんなに大きなカラット、逆に庶民には縁が無さ過ぎてわかりません。
宝石が散りばめられて重量が増した一宮神輿は、残念ながら担ぐ事が出来ません。
3基並ぶ神輿の中で一宮神輿は本祭りでもお留守番のようです。
今年は「水かけ祭り」が6年ぶりに開催されることが決まりました。
江戸三大祭のひとつとされる深川八幡祭りの本祭りです。
各町神輿連合渡御と呼ばれる行事で、令和5年(2023)8月13日の開催です。
酷暑の街中で沿道の人が神輿や担ぎ手に水をかけ、街中に湯気があがるほどの活気なので楽しみです。
門前を後にして行列を発見しました。
この日は毎月3回ある「500円」の日でした。10日、20日、30日の3回です。
通常の並盛540円でもお手頃なのに、500円というから3つも買ってしまいました。
・まぐろ丼 ・海鮮丼 ・5種の漬け丼 合計1,500円也。
丼丸は全国にあるそうですが、初めて知りました。今後も通いそうなお店です。
門前仲町を頻繁にぶらぶらするのに、永代通り沿いの深川不動尊門前という一等地にあっても視界に入らないものは気づかないのですね。どうして今まで素通りしていたのでしょうか。
帰宅して、撮影した花手水の写真を見ながら海鮮丼を賞味。
そして季華(KIKA)で購入したものを取り出して眺めました。
手ぬぐい、レーザー彫の御朱印帳、御朱印帳バンド
花めぐり、御朱印集め、忙しく動き回った2週間でした。いいえ、桜を含めたら3月下旬から約2か月間、花を追いかけ奔走していました。近場ではありますが、季節をめぐる旅をしていました。
今までは大学の勉学に忙しく、土日にようやく出かけても人が多くて見えなかったのです。
3月以降、平日の日中に歩ける時間が出来てようやく、人込みに隠れていたものが見えるようになったということでしょう。
平日と休日では同じ景色でも感じ方が異なったり、見える範囲が拡大縮小されたり、違うのだなということを感じます。同じ場所の違う時間、違う季節でも新発見があります。引っ越したわけではないのに、東京の景色が違って見えてくるので不思議な感覚です。